「アフリカの真珠」と謳われてきたウガンダには、 ゴリラトレックができるブウィンディ原生国立公園、チンパンジーに遭遇できるキバレ国立公園、木のぼりライオンで有名なクイーン・エリザベス国立公園、大迫力の マーチンソン・フォールズ、アフリカ最大の面積を誇るビクトリア湖などウガンダ独自の見どころが満載。ほとんどの観光客はこういったメジャースポットを目指すのですが、少し足を伸ばすと、ブニョニ湖という隠れた名所にたどり着くことができます。

ブニョニ湖は、ブウィンディ原生国立公園から車で3時間ほど 、ウガンダ南西部のルワンダ国境付近に所在します。海抜1,962m、全長約25km、幅7kmで、まだ立証されていませんが、湖の深さは44mあるといわれています。もしもそれが本当であれば、 アフリカで2番目に深い湖になります。隠れた名所といっても、ブニョニ湖はウガンダ国内や欧米ではよく知られた存在。休暇を過ごしに遠くはるばるやってくる旅人もよく見かけます。とはいえ、日本人観光客はまだまだ少ないようで穴場スポット。ということで、この地を訪れるのであれば是非知っておきたいポイントとブニョニ湖の魅力をいくつか紹介していきます。
① バードウォッチング

ブニョニとは「沢山の小鳥の場所」という意味で、その名の通り、辺りには200種以上の鳥が生息しています。ウガンダの国鳥ホオジロカンムリヅルや赤い胸のサンバードをはじめ、数多くの鳥を観察できるスポット。バードウォッチャーにはたまらない野鳥の宝庫です。

 

 

② ビレッジウォーキング

ブニョニ湖を訪れるのであれば、 なんといってもおすすめしたいのがビレッジウォーキングツアー。地元ガイド案内のもと、島内をハイキングしながらウガンダ人の暮らしに触れます。丘の上で湖のパノラマビューを望み、幼稚園や小学校を訪ねて元気いっぱいの子供たちと交流をしたり、コミュニティーを訪問して島の人たちの暮らしを紹介してもらうことができます。他にも美しいカゴを編む女性のお家を訪ねたり、ヒーラーから伝統医学療法を学んだり…。村歩きを通してウガンダの文化や暮らしに触れられる醍醐味があります。


③ 市場を見る

船着き場付近では、毎週数回市場が開かれ、市場の日は地元の人たちで辺りがごった返します。野菜や果物、時には家畜が、各々の小さなボートの上に陳列され、活気に満ち溢れた風景があります。「キャベツと、あとニワトリちょうだい!」と、ゆらゆら揺れる古い木製のカヌーを陸から指さして買い物をするお母さんの姿、バランスをとりながら船から船へ、よっよっと渡り歩く野菜売りのおじさんの姿…。陸では長〜いサトウキビや生活雑貨なんかも売られています。そこには熱を帯びた人間模様があって、彼らの取り引きを眺めているだけでも楽しいです。

④ 処罰の島

29ある島の中に、Punishment Island(処罰の島)という小さな小さな島があります。1940年代以前、ウガンダの一部の地域では、未婚女性の妊娠がタブーとされた時代があり、ここはかつて、妊娠してしまった未婚女性が島流しにあった場所でした。娘が結婚すれば、嫁ぎ先から家畜や土地など財産を受け取れることから、未婚女性の妊娠は「結婚できない=財産を失う」も同然で、家族の恥とみなされていたのです。残念なことに 妊娠してしまった少女たちは、家族の名誉を守るため、この島へ連れられ置き去りにされました。飲み水も食べ物もない環境ですから、連れてこられた少女のほとんどが、餓死するか、泳いで逃避を試み溺死するか、もしくは自ら命を絶つかでした。一方、男性は 花嫁の両親に渡す財産がないと結婚できなかったことから、この島までやって来て女性を救出し、そのまま花嫁として迎えることもあったそうです。木が悲しげに一本立っているだけの平坦な小さな小さな小島…。島の近くまで寄って当時のお話を聞けるボートツアーもあります。

ブニョニ湖は、ちょっと泥臭いかもしれないけれど、冒険好きで、本物のアフリカの暮らしに密着してみたい人には是非おすすめしたい場所。静けさと美しい風景の中でリラックスしたり、地元の人と交流したり、歴史を学んだり。ゴリラトレックやサファリをした後に時間が許すのであれば、是非とも立ち寄ってみてはいかがでしょうか。ツアーを組むことも可能ですので、詳細はお問い合わせください。

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