前回のケニア編に続き、隣国「タンザニア」の旅のポイントをご紹介します。

タンザニア
ケニアと同様に幅広い層に人気がある国で、日本からのフライトや所要時間もケニア旅行と大差ありません。「ケニアとどちらがおすすめですか?」というご質問をよく受けますが、どちらも違った良さがあるので悩ましい選択です。

分かりやすい点としては、タンザニアの方が旅行の費用が高くなるので、ご予算を重視される方にはケニアをおすすめしています。ケニアでは、サファリの車両がミニバンかランドクルーザーの選択になりますが、タンザニアではランドクルーザーのみ走っています。

両方の国でサファリを経験して感じた違いや魅力としては、

ケニア・・・国立公園や保護区がコンパクトにまとまっているので、数箇所を回りながら効率よくサファリが楽しめます。サファリ初心者や色々な場所でサファリ体験がしたい方に向いていながら、リピーターも多いです。世界的に有名な「マサイマラ国立保護区」は、ケニアでサファリをするなら必ず訪れて欲しい場所です。多種多様な動物が生息し、何度訪れても飽きることがありません。タンザニアの公園に比べると面積が小さいこともあり、動物がスポット(発見)しやすいです。

タンザニア・・・何といってもタンザニアの魅力は、その自然の広大さです。ケニアのマサイマラ国立保護区は大阪府ほどの面積ですが、タンザニアのセレンゲティ国立公園は、その10倍ほどの大きさで果てしない地平線を眺めると「アフリカにやって来た!」という気持ちが高まります。また、標高2,400mの外輪に囲まれた巨大なすり鉢状のクレーターがある「ンゴロンゴロ保全地域」には他では見ることができない特別な自然の光景が広がっています。
タンザニアは地域が広大な分、旅行日数が短い方や短期間の詰め込んだ行程を好む方向きではありません。どちらかというと、連泊やじっくりと旅をしたい方におすすめです。

ケニアのマサイマラ国立保護区とタンザニアのセレンゲティ国立公園は隣接しており、年中動物が自由に行き来しています。ぜひマイグレーションについて理解を深めてみてください。

 

「どちらの国が動物が多く見られますか?種類が豊富ですか?」という質問もいただきますが、その時の運や野生動物が相手となるので、一概にどちらとは言えません。ケニアで見た動物をタンザニアで見かけないことがあったり、その逆のパターンもあり得ます。
ピークシーズンでは観光客が世界中から集まり、手軽にサファリのできるマサイマラでは観光客が密集します。広大なセレンゲティでは、面積が広い分動物に遭遇するのに時間がかかる事もありますが、その一方で他の観光客が密集せずに静かにサファリを楽しめるメリットもあります。


ツアー選びのポイント

タンザニアを訪れるなら、少なくても旅行期間は7日間以上は欲しいところです。特にサファリ初体験の方には、ンゴロンゴロ1日、セレンゲティ国立公園で2、3日はサファリに費やすることをおすすめします。

ヌーの出産、子育ての時期である2〜3月の場合は、セレンゲティの南部「ンドゥトゥ地区」に2泊、セレンゲティ中央に2泊すると、たっぷりサファリが堪能できます。この時期は、ケニアのマサイマラからセレンゲティ南部にヌーやシマウマの大群が移動してくるので、赤ちゃんを見られるチャンスです。

行程は、ベーシックなワイルドライフ堪能の旅がおすすめです。これを基本として、目的やご予算に合わせて、内容を調整します。


旅行の時期

ケニアと同じく、タンザニアも1年中サファリを楽しむことができます。

ヌーの子育ての時期の1、2月。ケニアに渡ったヌー達がタンザニアに戻ってくる10月。クリスマス、年末年始は勿論ですが、乾季が始まる6月からヌーの川渡りが見られる可能性が高い、8、9月はピークシーズンになります。

4〜5月はローシーズンで観光客が少ないので、混雑せずゆっくりサファリが楽しめます。この時期は、普段料金が高めのラグジュアリーなロッジもお得に泊まれるので狙いどころです。緑豊かな美しい雨季の時期になるので、スコールのような短時間の雨が繰り返し降ります。

3月、11月〜12月の中旬は、ハイシーズンにあたります。ロッジによっては、11月から12月中旬にかけてはローシーズン料金で泊まれることもあり、観光客が減る時期なので穴場の月です。