人類発祥の地、タンザニアへ

人類発祥の地として知られるタンザニア。壮大な自然の風景、アフリカでしか見れない野生動物たち、独自のスワヒリ文化など、魅力的な見どころに溢れています。

正式名称 タンザニア連合共和国 / United Republic of Tanzania
公用語 スワヒリ語・英語
首都 ドドマ
宗教 イスラム教、キリスト教、伝統宗教
日本との時差 -6時間
通貨 TZS(タンザニア・シリング)
  • タンザニアの代表的な見どころは、キリマンジャロ山、ンゴロンゴロクレーター、セレンゲティ国立公園、グレートマイグレーション(動物の大移動)、ザンジバル島など。

  • タンザニアの野生動物保護区では、固有種の動物が沢山みられます。クロサイやリカオンなどの絶滅危惧種も生息しています。現在、ライオンの生息数が減少していることから、国をあげて野生動物の保護に努めています。

  • アフリカ大陸で最も深いタンガニーカ湖には、固有種の魚が沢山生息しています。

  • 公用語はスワヒリ語と英語の2つですが、その他100種類以上の言語が話されています。

  • ファッショナブルな伝統衣装に身をまとったマサイ族に会えるのもタンザニアならでは。

気候

タンザニアの国土の半分が低木地帯です。残りの半分は、乾燥した砂漠地帯、険しい山々や海岸線で形成されています。

3月から5月は一年で最も降水量が多い大雨季です。11月から12月には短い小雨期があります。その他の時期は乾季にあたり、雨は殆ど降りません。内陸部は平均標高1,200mの高原地帯で、一日の中に大きな寒暖差があります。朝晩は上着が必要になるほど冷え込むこともありますが、日中はTシャツ一枚で過ごせるほど気温が上昇します。沿岸地域は、高温多湿で蒸し暑い熱帯気候です。タンザニアの人気観光スポットは年間を通して楽しめますが、内陸部でサファリを楽しみたい方は雨季と乾季の特徴を考慮して計画すると良いでしょう。スキューバダイビングやシュノーケリングなどマリンレジャーを楽しみたい場合は、11月から3月の間がベストシーズンです。

旅行シーズン

短い乾季が始まり、ヌーやシマウマなど動物の群れはセレンゲティ平原南部へ移動します。

動物の大移動はセレンゲティ平原南部付近に集中します。肉食動物は群れを追いかけ、捕食の時を待ちます。

ヌーやシマウマは子育て期。動物の子供たちが日々たくましく成長していく姿が見られます。

セレンゲティ平原は雨期に入ります。動物の大移動はセレンゲティ中央部のセロネラ付近に集中します。

動物の大移動は、セレンゲティ中央部からゆっくりと西側へ向かっていきます。

動物の大移動は、グルメティ川周辺に集中します。

動物の大移動は、グルメティ保護区を通ってさらに北へ向かいます。

動物の大移動はマラ川付近に集中します。ヌーたちの大迫力の川渡りのシーンが見れるかもしれません。動物たちはタンザニア北部からケニア側へと向かいます。

この時期、ヌーやシマウマの群れは、ケニア側に集中しています。 9月の終わり頃から、群れは再びタンザニアのセレンゲティ平原に向かって回帰しはじめます。

セレンゲティ南部では雨が降り始めます。タンザニアのセレンゲティ北部へ回帰したシマウマやヌーを沢山見られるようになります。大迫力の川渡りも見られます。

小雨季がおとずれ、雨で潤ったセレンゲティ平原は緑で覆われ始めます。動物の大移動はセレンゲティ中央部で見られるようになります。

12月中旬頃から、ヌーやシマウマの出産シーズンが始まります。

Photo Garelly

タンザニアの見どころ

キリマンジャロ山、どこまでも広がる壮大なサバンナ、生き生きとした野生動物たち、アフリカ最大の大きさを誇るタンガニーカ湖、ファッショナブルな伝統的衣装に身を包んだマサイ族、異国情緒あふれるザンジバル島。どれをとってもユニークな風景が広がるタンザニアは、訪れる人を魅了してやみません。

例えば、野生動物を観察しにサファリ体験をし、登山が好きな人はキリマンジャロ登山へ挑戦、海が好きな人はビーチでのんびり、シュノーケリングやスキューバ・ダイビングで美しい海へ潜ってみたり。スワヒリ文化が色濃く香るザンジバル島では、狭い路地に迷い込んでみる。様々なアトラクションでユニーク体験ができるタンザニアは、旅行者の冒険心をくすぐります。

北タンザニア

動物の大移動、迫力のサファリ体験

タンザニア北部には自然保護区が沢山あり、中でも世界遺産のセレンゲティ国立公園は、グレートマイグレーション(動物の大移動)が見られることでも有名です。神々しくそびえ立つキリマンジャロ山、雄大な川、壮大な自然を背景に生き生きと暮らす野生動物の姿を見ることができます。

タランギーレ国立公園は、2850万平方キロメートル(東京都の約1.3倍に相当する面積)という広大な敷地の中に、砂漠地帯、半砂漠地帯、湿地帯があり、様々な生態系を見ることができます。アフリカゾウの生息数が多く、樹齢数百年のバオバブの木が多く見られるのも特徴の一つです。雨季になると、アカシアの森や、緑で覆われた草原を求め、野生動物たちが移動してきます。

タランギーレで観察できる野生動物は、ゾウ、ヌー、シマウマ、バッファロー、インパラ、ハーテビースト、エランドなど。鳥類はアフリカンオオノガン、ヨウム、カンムリコサイチョウ、ラブバード、クロアマサギ、ライラックニシブッポウソウ、クロガオサケイ、サルハマシギ、アフリカオオコノハズクなどがいます。

ナトロン湖は、レンガイ火山の麓、大地溝帯(グレートリフトバレー)の谷底にあります。炭酸ナトリウムが豊富なソーダ湖で、そこに繁殖する藻類が光合成をすることで、乾季になると赤やオレンジに変化します。ナトロン湖は、コフラミンゴとオオフラミンゴの生息地で、沢山のフラミンゴの群れを見ることができます。固有種にアルカリティラピアがいます。

冒険好きな方にはナトロン湖でのウォーキングサファリ、レンガイ山への登山がおすすめです。

エヤシ湖は、ンゴロンゴロ高原とセレンゲティ国立公園に接し、湖岸沿いには、ヒョウ、カバ、フラミンゴ、ペリカンなどが生息しています。周囲には、タンザニア最後の狩猟民族で少数民族のハヅァ族が暮らしています。ハヅァ族の男性は、植物から採集した毒を塗り込んだ矢で、ディクディク、インパラ、カワイノシシなどを狩ります。女性は、バオバブなどの木から根っ子や木の実、果実を採集して一日を過ごします。

エヤシ湖では、自然と密接に暮らすハヅァ族の伝統に触れたり、フラミンゴの群れ観察をすることができます。

マニャラ湖はタンギーレ国立公園とンゴロンゴロクレーターの間に位置します。弱アルカリ性の塩湖で、周辺には、ピンクフラミンゴ、ペリカンなど400種以上の鳥類が生息します。緑豊かな森と、開けた草原が広がります。水辺には、カバ、キリン、バッファロー、シマウマ、ヌー、ゾウが生息しています。カバが泥の中を転げ回ったり、騒々しいサイチョウの姿を見ることができます。
公園入り口付近では、ヒヒがぶら下がっている姿や、アカシアの森では木登りライオンを見ることができます。

リフト・バレー頂上からは、フラミンゴの群れでピンク色に染まった雄大なマニャラ湖を見ることができます。

ンゴロンゴロクレーターは、300万年前に出来た火山カルデラ内に広がる盆地です。約8292平方キロメートルに及ぶ広大なクレーターでは、ライオン、ヌー、シマウマ、ガゼルなどを見ることができ、自然保護区になっています。タンザニアの先住民マサイ族が今もここで暮らしています。

保護区域には、人類の祖先と言われるアウストラロピテクスの骨が発掘されたオルドゥヴァイ渓谷があります。その後の研究により、人類は、300万年以上にわたって野生動物と共存してきたとされます。

25,000頭以上の動物が生息しており、1979年にはユネスコの世界遺産に登録されました。絶滅危惧種で固有種のクロサイも26頭ほどこの地に生息し、保護されています。

クレーター周辺は植生豊かで、ゾウ、マウンテンリードバック、ブチハイエナ、リカオン、チーターなどの棲み処になっています。

言わずと知れた野生の王国、セレンゲティ国立公園。30,000平方キルメートルという、果てしなく広がる平原内では、東アフリカに生息する動物のほとんどを見ることができます。

生息している動物の約3割がヌーであるといわれ、200万頭ものヌーが大移動する姿は圧巻です。動物の大移動(グレートマイグレーション)を見るために、毎年約90,000人もの人がセレンゲティ国立公園を訪れます。地平線をヌーが埋め尽くしす風景は壮観です。

南タンザニア

赤土とバオバブの木、手つかずの自然の風景

タンザニア南部では、北部とは違った雰囲気の手付かずの自然の風景、沢山の野生動物を見ることができます。バオバブの木、鉄分を多く含んだ赤褐色の大地といったコントラスト豊かな風景が、南部タンザニアならではの特色です。

ルアハ国立公園は、タンザニア南部にある国立公園の中では最大で、タンザニアで二番目に大きい国立公園です。北部で見れる植生や動物の種類が異なり、タンザニア国内で最も多様な生態系を観察できる、隠れたおすすめスポットです。45,000平方キロメートルの園内には、ゾウ、絶滅危惧種のリカオン、クーズーが多く生息しています。ソーセージの木や、木の上にいるヒョウを見ることもできます。南部でしかできないユニークなサファリ体験ができます。

セルース猟獣保護区は東アフリカ最大の保護区の一つです。生態系の多様性と、ほぼ手付かずの自然がそのまま残っていることから、世界遺産に登録されています。

保護区の中央部には、このエリアの水源となるルフィジ川が流れ、地域が上下に分断されています。餌を探し求めてサバンナと森林を歩き回るリカオンの姿や、川沿いの森に生息するコロブスモンキー、乾季には川の周りに集まるゾウやカバなどを見ることができます。

西タンザニア

山岳地帯、広大な湿地帯、チンパンジーの棲む秘境

チンパンジーの棲み処となる密集した森林地帯、湿地帯に現れるカバの群れ、冒険好きを魅了する秘境があります。

マハレ山塊国立公園は、タンガニーカ湖東岸に位置し、標高2460メートルのンクングェ山などから形成されるマハレ山塊があります。野生のチンパンジーを観測できることで有名です。陸路で行くことができないため、アクセス手段はチャーター機、もしくはフェリーやボートになります。マハレ山塊国立公園では、ロビンソンクルーソーのような体験をしたり、チンパンジーとのふれあい体験ができます。熱帯雨林では、ブッシュバック、カワイノシシ、アンゴラコロブス、レッドテールモンキー、ブルーモンキーなどの霊長類、クロハタオリやアフリカヨシキリなど沢山の鳥類を見ることができます。

カタビ国立公園は、タンガニーカ湖とルクワ湖の間に位置します。セレンゲティとルアハに次いでタンザニアで三番目に大きい国立公園です。約4500平方キロメートルの公園内には広大な川が流れ、タマリンドの木など巨大な樹木、豊かな植生、野生動物を見ることができます。アフリカで最も多くバッファローの群れを観察できることでも有名です。乾季は乾燥により水場の面積が縮小されるため、キリン、シマウマ、カバなど野生動物が一つの場所に密集し、動物を見つけやすくなります。乾季から雨季に移行する時期に入ると、水辺に集まるたくさんのカバや、バッファロー、捕食を狙うライオンの姿を観察しやすくなります。雨季に入ると景色は一変し、川から溢れた水により大きな湿地帯が現れ沢山の水鳥がやってきます。

ザンジバル諸島

歴史、文化、異国情緒あふれる美しい歴史地区

ザンジバル島とペンバ島の歴史は、一世紀初頭にまでさかのぼります。交易を求めてやってきたイスラム教徒やアラブ商人によって独特のスワヒリ文化が誕生し発展しました。

かつてインド洋交易の拠点であったザンジバル島は、18世紀に世界最大級の奴隷貿易港として繁栄しました。アラブの商人やインド人たちたちがこの地を行き交い、様々な異文化が交差した影響から、今もなおエキゾチックな雰囲気が漂います。世界遺産に登録されている歴史地区ストーンタウンでは、カラフルな市場、香辛料のお店が並びます。珊瑚石の壁、美しいレリーフが施されたザンジバルドアの住居が建ち並び、異国情緒あふれます。狭い路地迷い込むと、まるで古いアラブの街に迷い込んだような錯覚に陥ります。

島の北部には輝く白いビーチが広がり、珊瑚礁に囲まれています。島の南部には、マングローブ林の繁る湿地帯が広がります。

ペンバ島は比較的まだ開発が進んでおらず、20年前のザンジバル島のようだと表現されます。静かで人が少ないこの島は、日常を忘れて静かに過ごしたい旅行者にぴったりです。サンゴ礁の保護区となっており、ダイビングを楽しむこともできます。

マフィア島とチョーレ島は、ザンジバル諸島を構成する島の一部です。アクセス手段は限られており、旅行者にとっては、いささかへき地的な存在かもしれませんが、古代遺跡や美しいサンゴ礁を見ることができます。1995年には、サンゴ礁の保護を目的に、マフィア島海洋公園が設立されました。

タンザニア本土とマフィア島の間に位置するマフィア海峡は、世界でも有数の多様な海洋生態系を見られることで有名で、ジュゴンやウミガメの生息地にもなっています。世界中で発見された7種のカメのうち5種がタンザニア沿岸に生息しています。

様々な生態系を見ることができるチョーレ島は、アクティブに冒険をしてみたい方や、ダイビングや​​シュノーケリングを楽しみたい方におすすめです。10月から3月まではジンベエザメと一緒に泳ぐことができます。

タンザニアのツアーはこちら