心奪われる文化と冒険の旅

壮大なローマの遺跡、砂漠の果てに望む伝説の風景。

正式名称

アルジェリア民主人民共和国/People’s Democratic Republic of Algeria

公用語

アラビア語(公用語)、ベルベル語、フランス語

首都 アルジェ
宗教

イスラム教(スンニ派)

日本との時差 -8時間
通貨

DZD アルジェ・ディナール

  • 地中海を隔ててヨーロッパからほど近いアフリカ最大の国。アルジェやコンスタンティーヌのような都会的な都市から、ティムガドやジェミラのような壮大なローマ時代の遺跡、赤く燃えるような伝説の砂漠の風景など、コントラストに満ちた風景が広がります。

  • 宇宙から見えるほどの広大な面積を誇るサハラ砂漠。大砂丘が連なるグラン・エルグ・オキシデンタルは必見。エルグとは、アラビア語で「砂丘が連続する砂漠」を意味します。

  • タギット、ベニ・アブス、ティミムンなどオアシスの町を訪れてみましょう。泥でできたレンガ造りの家々、砂の印象的な曲がりくねった道、かつてベルベルベル人とフランス軍との間で戦いが繰り広げられた城跡など…かつての様子を垣間見ることができます。

  • アルジェリア人は好奇心旺盛で人懐こいとよく言われます。訪れる人を温かく迎えてくれるでしょう。

  • 時間を最大限に活用して効率よく旅をしたい方にはやはり地元ガイドや運転手の同行がおすすめです。中には、専門ガイドを連れていないと入れない地域もあるので注意が必要です。

気候

アルジェリアはアフリカ大陸の中でも最大級の面積を持つ国。気候は地域により大きく異なります。起伏のある場所、平地、砂漠、標高などの条件により、それぞれ気候が決まります。大まかに分けると、北部は地中海性気候。山間部は山岳気候と砂漠気候の2種。海抜40メートル以下地点もある、アルジェリアで最も標高が低い北東部は亜熱帯気候です。南西部は砂漠気候。その他の地域は草原気候です。アルジェリアの北部にはアトラス山脈があり、この山脈が、地中海からの大量の雨をせき止める役割を果たしています。

アルジェリア北部

アルジェリア北部は温帯に位置し、気候は他の地中海沿岸諸国と似ていますが、多様な地形から気温差が激しいです。沿岸地域は快適な気候で、冬の平均気温は10~12℃、夏の平均気温は24~26℃ほど。この地域の降雨量は年間通して多く、東部のオラン周辺を除いては激しい大雨が降ることもあります。

高原・山岳地帯

アルジェリア北部には、沿岸部と平行して山岳地帯が伸びています。テル・アトラスとサハラ・アトラスと呼ばれる2つの山脈があり、前者は海からの湿った風の影響を受け多湿、冬は雪が多く、特に12月から3月にはスキーができるほどです。山岳地帯は高原地帯よりも降水量が多いのが特徴です。冬は寒く、夏は暑いです。

砂漠地帯

サハラ砂漠地帯は北回帰線を挟んで熱帯地域にあり、冬の砂漠は気温差が大きいです。日没後は空気が澄んで乾燥しているため、熱が急速に失われ、夜は冷え込みます。あたたかい羽織物を持っていくと良いでしょう。9月から12月にかけて降水量が増え、テルの沿岸部の降水量は多く、内陸部に行くほど降水量は少なくなります。1月から8月の冬季と春季は降水量が減少し、5月~9月は乾季でほとんど雨が振りません。

旅行シーズン

アルジェリア旅行は通年いつでも可能ですが、ベストシーズンは暑さが一段落した3月、もしくは10月から11月と言われます。12月から2月は冬にあたりますが、日本の冬に比べ暖かい気候です。ただし、砂漠はぐっと冷え込むので温かい羽織りものが必要になります。

Photo Garelly

アルジェリアの見どころ

都市部

アルジェは、地中海沿岸に位置するアルジェリアの首都です。ここを訪れるなら是非訪れたいのが、ユネスコ世界遺産にも登録されているアルジェのカスバ。アルジェリアにはカスバと呼ばれる市街は他にもありますが、一般的には、首都アルジェの旧市街で見られる風景のことを指します。カスバはアラビア語で「城塞」という意味です。映画『カスバの女』や『望郷』のロケ地としても有名なアルジェの旧市街カスバ。起伏に富んだ地形を這うように建てられた白塗りの家々、伸びる曲がりくねった細い路地を歩けば、突如として目の前に開ける地中海の景色が広がります。巨大な迷路にでも迷い込んだような感覚に陥りながら、どこを見ても絵になる美しい風景と散策を楽しんでみましょう。その他、オスマン帝国の宮殿、廃墟の城塞が有名です。 17世紀に建設されたケチャウアモスクや、大理石の柱とアーチが美しいグレートモスク、大きな銀色のドームとモザイクが特徴的な崖の上に建つカトリック大聖堂なども見どころです。文化に触れてみたければ、アルジェリア出身アーティストから国際的なアーティストまでの美術作品を展示する近代現代美術館や、陶器、コーラン、モザイクなどの古代の遺跡を展示する古代博物館を訪れてみるのもよいでしょう。エキゾチックな植物を見てみたいならハルディン植物園がおすすめです。

オランは、アルジェリア北西部の港湾都市。ライと呼ばれるフォークロアミュージック発祥の地です。ムルジャジョ山の頂きに建つオスマン帝国時代の城塞「サンタクルス要塞」からは、湾の景色を望むことができます。近隣に建つ、コレラの流行後に建てられた白塗りのサンタクルス礼拝堂も見どころの一つ。トルコスタイルの旧市街ラブランカを歩けば、18世紀に建設された八角形の尖塔が美しいパチャモスクや、オスマン帝国の宮殿カスルエルベイを見ることができます。その他、バロック様式のオラン・リージョナル・シアターやダルエルバイア市庁舎、オベリスク、華やかなフランス製の大聖堂なども見どころです。郊外まで少し足を延ばせば、コラレスビーチなど地中海に面したビーチがいくつかあります。オランから南に位置するセブカドランでは、沢山の鳥類が生息する大きな塩湖を見ることもできます。

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地中海沿岸から約80キロほどのアルジェリア北東部、コンスタンティーヌ州の州都であるコンスタンティーヌ。ローマ時代にはシルタと呼ばれていましたが、皇帝コンスタンティヌス大帝に敬意を表して「コンスタンティーヌ」と改名されました。人口は約45万人で、アルジェ、オランに次ぐアルジェリア第3の都市です。アルジェリア東部の首都であり、商業の中心地とみなされています。街の周辺には博物館や史跡があります。コンスタンティーヌは”橋の都市”と呼ばれ、多くの絵画に描かれた美しい橋があります。

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ギリシア・ローマ遺跡世界遺産)

ティパサは、紀元前7世紀にフェニキア人によって建設されました。アラビア語で「荒廃した都市」を意味します。町には名前の由来となった古代ローマの遺跡群が残り、ユネスコの世界遺産にも登録されています。大部分が考古公園として観光客に開放されています。地中海を見下ろす遺跡群の風景がなんとも神秘的です。

地中海岸から内陸へ150キロメートル。山村「ジェミラ」は、アラビア語で「美しいもの」を意味します。ローマ帝国時代に建設された要塞都市の遺跡が状態良く保存されています。大きな円形劇場、大通り、公衆浴場、水洗式の公共トイレ跡地が残され、当時の暮らしの様子がうかがえます。1982年にはユネスコの世界遺産に登録されました。

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ユネスコの世界遺産に登録されているティムガッドの見どころは、トラヤヌスの凱旋門です。トラヤヌスの凱旋門とは、その名の通り、門。何百年という時が経ているのにもかかわらず、どっしりと構える特徴的な凱旋門を見れば、その堂々たる姿に圧倒されるでしょう。

砂漠地帯

グランド・エルグ・オキシデンタルと呼ばれる巨大な砂漠地方の端に出現するアルジェリア最大のオアシスの町ティミムン。ベルベル文化が根付くサラハの町には、赤土れんが造りの建物、緑のヤシの木、オレンジ色の砂の風景が広がります。メインストリートは朝と夜に賑わい、ハラティン、ベルベル、マリの商人など多種多様な人々が行き交います。

タマンラセットから150kmほど、ニジェール国境付近に位置するタッシリ・ホガーには、広大な砂岩の台地が広がります。風化と侵食により生まれた奇妙な形をした岩がどこからともなく現れ、まるで自然のオブジェのよう。そこに、乾燥した砂漠の風景、金色の砂丘群が対照的な風景を生み出します。いくつかの彫刻や岩絵の存在が、新石器時代に人間がこの地に暮らしていたことを彷彿させます。

タッシリ・ナジェールは、アルジェリア南東部、サハラ砂漠にある拡がる台地状の山脈です。最も標高が高い地点が2158m。台地を侵食した渓谷や、考古学的にも重要とされる岩画や景観を見ることができます。タッシリ・ナジェール国立公園、生物圏保護区はユネスコの世界遺産にも登録されています。岩画トレッキングツアーもおすすめです。

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